佐々木加絵 - 後編

青ヶ島で生まれ、自然いっぱいの環境で少女時代を過ごし、東京でキラキラした青春や社会人生活を送った加絵さん。前編では、お父様が倒れたことをきっかけに青ヶ島に戻り、民宿やYoutube、WEBメディアサイトを立ち上げるまでのエピソードを伺いました。

後編もかねてから交流のある“頬骨ちゃん”によるインタビューで、さらなる詳しいライフスタイルや加絵さんの恋愛観にも迫っていきます!



頬骨ちゃん:今楽しいことはなんですか?

加絵:外でお酒を飲むのは楽しいかもしれない。

頬骨ちゃん:外って縁側みたいなところ?それとも海沿い?

加絵:縁側じゃないけど、家の周りの腰掛けるところで夕日を見ながら夕方から飲んだりとか。

頬骨ちゃん:めっちゃいいですね!

加絵:東京でやろうとしたら、めっちゃお金がかかることじゃないですか。

頬骨ちゃん:海沿いのおしゃれなテラスとかありますね。

加絵:そうそう。島ではそれがすぐにできるのはいいなって。都会に住んでたからこそ思う。



頬骨ちゃん:例えばあのお魚が食べたいなと思ったら、知り合いから直接もらったりできるんですか?それともスーパーに買いに行ったり?

加絵:弟が漁船で漁にでてくれるのでそれが頼りです。他にも仕事をしているので忙しい時期は凪ていても漁にでれない時もあるけど。そういう時は他の漁師さんに頼んで買ったりとか。島には商店が一軒あるけど、鮮魚は売ってないんです。

頬骨ちゃん:直接漁師さんから買うしかないんですね。

加絵:そう。付き合いがあれば魚をもらったら、野菜や卵で返すとかってパターンも。

頬骨ちゃん:物々交換が普通に行われてる?!

加絵:そうだね。鶏を飼ってる人とかは、船が来ないと卵が無いでしょって卵をくれたりとかしますね。島で暮らすと当たり前に感じていたけど、外の人にとっては新鮮かも。



頬骨ちゃん:では、加絵さん的にずばりどういう人がタイプでしょう?

加絵:それが、未だによくわからなくて。恋愛になると人っておかしくなるじゃない。
いろんなものを超えちゃうのが好きってことだと思ってるから。

頬骨ちゃん:今までお付き合いしてきたタイプとかは?年上年下とか。

加絵:今まで付き合った人は基本的には優しい。長く続いた人はとにかく私のことが大好きみたいな。

頬骨ちゃん:「大好き」と感じられることとは?

加絵:口に出してくれるのもそうだし、愛情表現を躊躇せずたくさんしてくれると安心して付き合えるのかも。

頬骨ちゃん:私も思ったその時にここが好きだなとか、溢れ出る気持ちがあった時に素直に言って欲しいタイプです。嬉しい楽しい大好き!みたいな(笑)このスリーワードは絶対言って欲しい。かえさんもきっとそうですよね?

加絵:そうそう!ふとした時に「めっちゃ今幸せだわ」みたいなのもどんどん言ってほしいです。自分も普通にいうし、男の人って変にカッコつけてなのか口に出さない人もいるけど、それはやめてって思う。
言わなくても分かるでしょ?は通用しないし、ポジティブな感情は口に出して損なことはない。相手も嬉しいしさ。そういう人がいいね。相性のいいひとはそういう人ですね。

頬骨ちゃん:愛情表現がシンプルで素直な感じがいいと。花とか欲しいですか?

加絵:花、欲しい!

頬骨ちゃん:なんでもない日に花とか嬉しいですよね。私戸惑っちゃうかもしれないけど(笑)加絵さんはどんな反応しますか?

加絵:素直にうれしいありがとうー!って言うと思う。海外ドラマをよくみてたから、ロマンティストなのかもしれない。

頬骨ちゃん:サプライズを受け取る準備は万端。喜ぶ準備はいつでもOKみたいな?

加絵:島で育ってるし、行った高校も女子校で職場も女性ばっかだったから。男性に幻想を抱いたまま大人になっちゃったところがあるのかもしれない(笑)大人になってからも基本的には彼氏しか知らないわけで。恋人の男しか知らないから。
男友達もいないわけではないけど、共学でフランクに一緒に過ごした人たちなんかとは男の人に対しての考え方が違ったのかな。

 頬骨ちゃん:ロマンチックな感じですね。

加絵:理想主義者ですね。

頬骨ちゃん:例えば青ヶ島でデートするとしたら、どんなデートをしたいですか?

加絵:青ヶ島でデート…?
20分ぐらい歩いて登ったところに尾山展望公園っていうすごい景色のいい公園があるんですよ。そこで景色を見て、そこから山の上を渡って神社に続く道があって、その途中に謎のベンチがあるんですよ。誰も行かない細い道の途中に。あれってもしかしたらこっそり落ち合う用のベンチなんじゃないかと思ってて。

頬骨ちゃん:え?そんなところで落ち合う!恋愛リアリティーショーの出会いのシーンでしか見たことないですね。汗だくになりそうですがロマンチックですね。

加絵:あえてミッションクリアしてから、やっと会えたみたいな。
普通に会おうと思えばすぐに会えるんだろうけど。

頬骨ちゃん:逆に島だからこそ、伝説の木の下理論というか、ちょっとベンチに特別感を出して、思い出のベンチにするつもりですね。

加絵:それいいですね(笑)本当に何もない所にちょっとそういうスペースがあってベンチがどんって置いてあるし。

頬骨ちゃん:今検索して見てるんですが、尾山展望公園の景色すごく良いですね!
広場に地球儀みたいな柄の丸い八方陣みたいなのがありますね。

加絵:そうです!でもあえてそこではなくて、尾山展望公園から東台所神社っていうところに続く細い道で、そこのベンチで夕焼けを見たりしたいですね。

頬骨ちゃん:デートの夜ご飯はどこになるんでしょう?

加絵:居酒屋が一軒だけあるけど、そこでは他の島民に冷やかされそう。

頬骨ちゃん:青酎「はなたれ」は青ヶ島島内限定の焼酎?

加絵:そうそう法律で持ち出しちゃいけないみたいです。60度って販売できない度数らしいけど、特区申請をして島内限定っていう許可を取って出してる。度数もだけど風味もすごくて、飲んだらびっくりすると思う。


頬骨ちゃん:「はなたれ」は普段から飲みますか?
加絵:晩酌で毎日飲むようなお酒ではないかも。島民にとっても高級なものです。

頬骨ちゃん:先ほどの話しに戻りますが、東京にいた頃はどんな恋愛経験をしてきましたか?

加絵:3年ぐらい付き合った人が3人居ます。その人たちはよく覚えてるけど他の、付き合いが短いひとはあまり覚えてないです。

頬骨ちゃん:それは先ほどの話しのとおり愛情表現をたくさんしてくれる人だったんですね。

加絵:そうじゃないと長く付き合えないし、中途半端だと私が詰めちゃって、その関係を壊してしまったり。優しさ、思いやり。心の体力ですね。恋人bに対してめんどくさいと思ったら終わりの始まりじゃないですか。

頬骨ちゃん:確かに付き合うって8割方めんどくさいやりとりばかりですよね。
合理的な話ばかりではなくて、結構気持ちの面でのやりとりが大事だったり。根気がいりますね。

加絵:それも好奇心を持って、相手はこういう風に思ってるんだとか、こういうのが嫌なんだって聞いてくれるくらい心の体力がある人だったら関係が続くんじゃないかな?

頬骨ちゃん:佐々木加絵という人物を解剖するぞ。取扱説明書を作るぞくらいの感じの気概で来てくれる人が合いそうですね。優しくて想像力があって、心のメンタルが強い人が。逆に絶対にされたくないことは?

加絵:相談なしで勝手に私の人生設計を決めるのはやめて欲しいですね…。過去に同棲してた人に、来年には仕事やめて、結婚するでしょ?みたいなことを相談せずに言われて、えっ?なんで勝手に決めてるの?ショックを受けたことがありました。その時仕事が楽しかったから、なんでやめるとか勝手に決めてるのって。
年上の人って頼れるし引っ張ってくれるのは楽でいいんだけど、モラハラというか支配的な言動をされると嫌だなって思う。

頬骨ちゃん:相手がイエスと思って当然。ある種の信頼なのですかね。

加絵:そういう昭和的な考えの男性は好きなんだけど、ちょっと越えちゃうとモラハラみたいな紙一重の部分はある。

頬骨ちゃん:私も話を聞いてて思いました。愛情表現もしてくれて、色々はっきりしてる人って決断力があるのと表裏一体。

加絵:ストレートに想いを伝えてくれたり、引っ張っていってくれるから最初はどんどん好きになるんだけど、いろんなとこで冷めてくると、そういうところがすごくむかついてくるみたいな。

頬骨ちゃん:一番最初によかったところが嫌になることありますね。私は最近はちょっと奥手ぐらいの人の方がいいかなと思います。男性ばかりがエスコートするのではなく、女性の方から行きたい場所を提案したりとかもいいじゃないですか。

加絵:私も行きたいとこややりたいことがいっぱいあるから、付き合ってくれる人ならめっちゃいいな。

頬骨ちゃん:柔軟性がある人はいいですよね。

加絵:なんでも一緒に楽しめる人がいいですよね。だれでもそうなんだろうけど。
  
頬骨ちゃん:加絵さんの話を聞いてると本当にすごくアクティブですよね。色々なことに興味を持って行動しているので、なんか楽しそうなことやってるな、と人が集まって来そうです。お付き合いするなら加絵さんの活動を応援してくれる方がいいですね。

加絵:それでいて制限しない人がいいです。そんな人に出会えたら青ヶ島デートの様子をYouTubeにアップするかもしれません。